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戸山流とは

歴史 

当流は大正14年陸軍戸山学校に始まり、昭和15年同校森永清剣術課長が中心となって、改定、交付された居合を源流とする。

昭和20年9月、戸山学校はその72年にわたる歴史を閉じたが、森永先生を中心とする有志により、戸山学校でまとめられた居合を、大正・昭和の文化遺産として、後世に継承する努力が開始された。

森永先生の思いとは、元来居合に限らず武道とは実践の中から生まれるものであり、今後平和が続くならば、「戸山流居合」とは日本史上最後の実践にもとづいてまとめられた大変貴重なものである。森永先生は、かつて自ら研し、制定し、公表した「戸山流居合」を、新しい平和の時代に相応する居合に昇華され、老若男女が共に学べる「戸山流」を確立、そして普及に努められた。

この努力は引き継がれ、現在もその精神、技の追及がなされている。

特徴 

「戸山流居合」は剣道の練達者は言うに及ばず、未熟者、初心者にもすぐに習得出来る様に考案されたものであった。この理念をさらに発展させ、老人女子でも習得可能な居合が追及され、「老若男女が共に学べる居合」となった。

一方”技”としての特徴は、戦場での実用刀法から、武道としての居合に昇華させる努力が続けられ、軍刀から日本刀による抜き付けの基本の見直しや、大技で斬ることを原点とした斬突の技が磨かれ、現在に至っている。

戸山流は、実際に”斬る”修練(試し斬り)に重きを置き、その最大の特徴は、

一、 立居合である

一、 一刀両断の大技を神髄とする

であり、「心身を鍛えて活人剣に至る」をその極意とする。

技  法

基礎居合(六本) 

一本目 真向斬り 二本目 諸手突き 三本目 右袈裟斬り 四本目 左袈裟斬り

五本目 突きを擦り上げて、左袈裟斬り 六本目 擦り落として、真向斬り

            

本居合(八本)

一本目 前の敵  二本目 右の敵  三本目 左の敵  四本目 後ろの敵

五本目 直前の敵 六本目 前後の敵 七本目 左右の敵 八本目 多数の敵

             

奥居合八方抜き(八本)

一本目 前の敵 逆袈裟斬り  二本目 右の敵 水平斬り  三本目 左の敵 片手突き

四本目 後の敵 片手左小袈裟斬り  五本目 直前の敵 正面諸手真向斬り

六本目 左の敵 諸手右袈裟斬り 七本目 右の敵 諸手左袈裟斬り

八本目 後の敵 受け流して諸手右袈裟斬り

組太刀

連続技

試斬り

戸山流居合道発祥之碑

流祖森永先生が晩年を過ごされ、戸山流の発展、普及に努められた京都府京田辺市の月読神社(つきよみじんじゃ)境内に平成六年に建立された。

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